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人材活用の初歩の初歩~適材適所を見極める~

更新日:2022年10月1日

中小企業にとっては

せっかく採用した人材はしっかり育ってもらわないと困りますよね。

大手企業に比べて、

リソースが限られている関係上、

採用した人材がダメでも

「代わりはいくらでもいる」

というわけにはいかないですからね。

(人材を使い捨てだと考えている会社は別ですが)


今回は、

せっかく採用した人材を高い確率で育成していくための

入り口について説明します。


① 人材育成と適材適所の関係

② 適材適所を見極めるためにすること

③ 適性のない人材を見極めるためすべきこと

④ まとめ




① 人材育成と適材適所の関係

適材適所を間違えると

そもそも育たないのです。

海水魚を川で育てようとしても、

育ちっこありません。


欠員が出た部署や職務(営業や事務など)の求人に募集した人間が

必ずしも、その職務に適性があるわけではありません。

当たり前のことのようですが、

この認識というのは非常に重要です。


離職率が高かったり、

人材育成がうまくいっていない企業に限って、

応募してきた人間に対して、

「なんとなくイイ感じ」

くらいの、やんわりとしたイメージだけで採用を進めています。


根暗な奴でも、

意外と営業に向いていたりします。

一見、営業に向いていなさそうな人材が

実は営業に向いていたなんてことはいくらでもあります。

そんな実例に関しては以前の記事

という記事に詳しく説明しています。

こちらも参考にしてみてください。


まずは、どんな人材が、

必要としている部署や職務に適性があるかを

細かく、かつ具体的にしておく必要があります。


何をいまさらと思ったそこのあなた!!

もっと細かくやってください。

もっともっとです。

今のままでは不十分だから

うまくいっていないのです。




② 適材適所を見極めるためにすること

まずは、どんな種類の人材が、

どんな部署や仕事に向いているかを整理しておく。

それをしないで、欠員が発生した部署や職務に対して

募集をかけているだけの企業が多い。


どんな人材が必要かを明確にすることが何より大切です。

一見、決めているようで、たいがいは

「会社の理念に共有している」とか

「明るいキャラクター」とか

「○○の経験がある」とか

とにかく、抽象的なものが多すぎます。

正直、ピントがずれているし、

そもそも、意味がないです。


経営理念に共感しているかどうかなどは、

「経営理念に共感していますか?」

などの、質問を投げかけても

「はい!!素晴らしい経営理念で共感しています」と

答えてくるに決まっています。

相手は、採用してほしいと思って

応募してきているのですから。


相手のことを考える前に、

自社の部署が

・どういったキャラクターや特性がある人間が業務と親和性がよいか

・どういった人材が馴染みやすいのか

などを明確にする必要があります。


それらの要素をさらに細かく、

要素や特性を細分化していく必要があります。


それを繰り返します。

それによって、

具体的な求める人材要件やスキル、経験を明確にしていきます。

そのうえで、それらの資質を見極めるための質問を複数の切り口から準備しておく。

実は、これは、採用した後の人材育成にも影響してきます。

仕事をどのように覚えさせていくかのプロセスを明確にしているかどうかと

同義なのです。

実は、CSスタンダードなどで、

技能やノウハウ、育成プロセスを水平展開するための作業が非常に重要になってきます。

このことはまた改めて、紙面を割いて説明します。


当たり前のように聞こえるかもしれませんが、

やっていない企業が多すぎます。




③ 適性のない人材を見極めるためすべきこと

逆の切り口も必要です。

それは

“どういった人材が育ちにくいか、退職しがちか”

です。

これは、

人材育成以前に、

自社や部署に適性のない人材だとお話になりませんからね。

その要素を抽出するためには

自社に適性がない人材の特性がどういった人材かを知らなければなりません。


先ほどの、自社と適合しやすい人材像を見極めるためにも

一度、社内の状況やあり様を整理して、把握する必要があります。


特に、

・退職しやすい人材像

・不満になりやすい要素

というのを抽出するのは意外と難しいです。


会社側が、従業員に対して面と向かって、

「何か不満はあるか?」と聞いても

報復人事を警戒して、正直には答えません。


「どういう風にしたら仕事がしやすくなるか?」

と聞いても、

「正直に答えてもどうせ反映されるわけでもないことにこたえるの面倒くさい」

と思って、まともに取り合いません。


会社が思っている以上に、

従業員というのは会社のことを信用していません。

なんなら、不信感すら持っています。

経営者からすると

「えっ!!なんで不信感なんて持ってるの?」

と疑問に思うかもしれませんが、

残念ながら、従業員なんてそんなものです。

犬がつつかれたら吠えるくらい、

そんなものなのです。


問題なのは、

それでも、

会社の実情や従業員の本音を聞き出さないと

会社にとっては死活問題だということです。

では、どうやって聞くのか?

それは、一定の匿名性を持たせながら

社外の人間を利用するということです。

ES調査などを行っている会社に、

先述したような内容を聞き出すような、

質問項目を設定してもらい

聞き出すのが有効な手法でしょう。


会社が実施しているとなると

従業員は不信がります。

外部の人間が抽出しているという見せ方をした方が

従業員は本音を語りやすいです。


これらの

匿名性をもたせ、

かつ、従業員も安心して回答できるようにする。

また、従業員に本音を答えさせるように

調査を実施することは

地味に地味にノウハウが必要になります。


これらに関しては、

また、改めて紙面を割きますね。



④ まとめ

人材育成を円滑に進めるためには

まずは従事させようとしている業務に

適性がある人材を採用しなければなりません。


そのためには、

まずは、どんな人材に適性があるかと

どんな人材が長く続かないのか

を指先一本動かすくらい細かく明確にすることから始めてください。


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