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執筆者の写真檜垣 祐一

人材育成を妨げるパワハラが生まれるサイクル

“パワハラはいけない”

というのはいまさら、改めて言う必要もありませんね。

法律でも禁止されているし、

モラルの面でもいけないのは直感的にもわかりますよね。

ただ、

改めて、もう一段階ふかぼって

“なぜ?”

って考える機会はあまり多くないかもしれません。

今回は、そんな “パワハラ”について考えてみます。


① パワハラがなぜいけないのですか?

② パワハラがなぜ人材育成を妨げるのか

③ パワハラが生まれるサイクル

④ まとめ


① パワハラはなぜいけないのか?

パワハラがいけない理由。

・モラルに反する

・職場の空気を悪くする

・法律上罰がある

・評判が下がる


どれも、一理ありますし、

その通りですね。

しかし、これら以上にもっと深刻なことがあります。

それが、

“人材の育成を妨げる”

という点です。

そして、この点を深堀していくと

パワハラが生まれる要因というのは

人材育成を妨げ、会社の運営上も看過できない

問題が見えてきます。


② パワハラがなぜ人材育成を妨げるのか

一見、関係がなさそうな

パワハラと人材育成ですが

実は密接な関係があります。


パワハラというのは

“これから会社を支える未来ある人材の芽を摘む“

という風に言いかえることができます。


なかには、

会社が主導して

『会社を辞めさせたいが、首を切ることもできないから

パワハラをして、自主退職に追い込む』

『お局さんが自らの権威(?)を維持するために後輩をイジメる』

といったこともあります。

(どちらも、私が以前勤めていた会社では横行していました)


これらに関しては後日

別紙にて詳しく説明しますね。



首切りはともかく、

お局さんのイジメも人材育成を妨げます。

結局、

辞めさせる気がない人材が辞めてしまったり

パワハラを受けた人材が精神的にやんだり

精神疾患に陥らないまでも、

腐ってしまって、上司の言葉が届かなくなってしまうというのも

人材育成の上で大きな問題です。


また、パワハラというのは構造的な問題が大きいことが多いので。

パワハラが生まれるというのは一時的ではなく、

継続的にパワハラが発生する土壌が社内に整っているという側面もあります。

つまり、人勢育成が継続的に妨げられる土壌が整っている。

人材育成が進まない会社になっているということになります。


③ パワハラが生まれるサイクル

パワハラが生まれるサイクルはどういうものなのでしょうか?

“パワハラ”という

色々な事象をまとめた言葉で抽象度を上げると

事の実情が見えなくなってしまいます。

もう少し、具体的に考えていけば

原因も見えてきますね。


人にきつく当たってしまうという場面を思い浮かべてみてください。

人にきつく当たってしまうという時というのは

“心に余裕がないとき”

ではないでしょうか?


何故、心に余裕がない状況が生まれるのでしょうか?

・庭環境が悪い

・金銭的に余裕がない

・忙しい

などなどあります。

正直、最初の2つは

会社がどうこうしようにも、どうしようもありませんね。

(家庭環境は多少なりとも影響はあるかな)


一番、文字数としては少ない

“忙しい”

パワハラが絶えない会社においては

会社に原因があることが多々あります。

パワハラは何も

パワハラをする人間にだけ要因があるわけではないのです。


人が足りない→一人当たりの仕事量が増える→人員が疲弊する

→イライラし始める→人にあたる(ここがパワハラ)→人材の満足度が下がる

→人材が辞めて行く→人手不足により部署全体のパフォーマンスが落ちる

→売り上げが下がる→人件費を下げる=人員補充をしない

→人が足りなくなる


という悪循環が成立します。

“人材=生産設備”

というような考え方をしている会社によくある現象のように見えます。

業務を効率化するような投資をするよりも

せっかく雇った人材を使い倒してやろう

というような考え方をする傾向が強いのです。


そのような考え方をする会社は

業務効率の改善、向上への意識が低い傾向があります。

しかも、そういう会社は

合理的な考え方や、時代への適応という面でも

思考停止的な傾向が強いです。


そうなってくると、

社内業務効率と売上がどんどん悪くなり、

全てにおいて余裕がなくなり、

イライラが高まってくるということになります。


もちろん、

パワハラを行う人材の個人的な特性というのも原因はあるでしょう。

しかし、それすらも会社の仕事の進め方によって

余裕を作り出せれば、

パワハラ抑制にリソースが咲くことができるかもしれません。

(そもそも、余裕がなければ形だけのセミナーをやっても、

 社内人材がそれを日々の行動に落とし込む心の余裕がないので

パワハラ発生確率が高まります)


そういう意味でも、

パワハラの要因の一つに社内の習慣や社風

というのも考えられます。


④ まとめ

パワハラと一言に行っても

必ずしも、

パワハラを行う人材にのみ原因があるとは限りません。

会社運営に関する考え方、進め方

そういった根本的な考え方からきちんと会社のあり方から考えることが

パワハラ防止の根本的な対策になります。


“人材は宝”

“人材育成に力を入れる”

という言葉を掲げる前に、

まず、足元の会社の在り方から目を向けてみてもよいかもしれません。

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