以前の投稿で
ES研修とは人材育成、人材活用のための前提となる環境を整備するもの。
いわば、人材育成のStep0であるというお話をしました。
そして、人材育成、人材活用を進めるための
ES研修というのは
・人間関係因子
・自己実現因子
・経済性因子
の三要素から構成されているということを述べました。
今回はその構成要素の
・自己実現因子
について、詳しく説明していきます。
① ES研修における自己実現因子とは
② 自己実現因子にアプローチすることの深い意義
③ 自己実現因子にアプローチするための注意点
④ まとめ
① ES研修における自己実現因子とは
人材育成、人材活用を進めるための
ES研修における自己実現因子とはどういうものか詳しく説明していきますね。
自己実現因子という表現をすると、
非常にわかりにくいですがもう少し砕けた表現をすると
『仕事における自己能力の開発や目標達成へのコミットメントなどを重要視する因子』です。早い話が自己の内面と外面の両方からの目標設定とそれへの実現を通して、業務の生産効率を上げていこう
ということです。
この自己実現因子の向上には、
個々人の性格分析を踏まえたうえで、
自己実現の中身を分析します。
それに伴った対策を打つ必要があります。
そのため、個々の対応が必要になります。
特に難しいのが
「ゴールに向け成長が実感できているか」の点です。
個々人にゴールを描かせ、
そこに向かって持続的に成長していくことを周囲が協賛・承認し、
当人に自信をつけさせる長期的な取り組みが必要です。
② 自己実現因子にアプローチすることの深い意義
自己実現因子にアプローチするというのは
他のES研修の構成要素
人間関係因子や経済性因子などに比べて
抽象的でわかりにくいように感じるかもしれません。
この自己実現因子にアプローチするというのは
従業員個人の内面に向き合うからです。
他の二つはすべてではないにしても
外的な環境にアプローチしていくものだからです。
この自己実現因子にアプローチするということは
根本的に、働くとはどういうことか
を問うものでもあるのです。
自己の成長と会社の未来とをどのように一致させていくかが
先述したことのポイントになります。
この点に関しては以前の記事の 『中小企業こそやるべき!!人材活用を加速させる10年、20年の時間軸を共有する方法』
に詳しく説明しています。
良かったら、こちらも参考にしてみてください。
従業員には自分事としてモチベーションを高くして
スキルや人間性のアップに励んでもらわなければなりません。
かといって、
特にスキルなどは、会社の方針や考える未来のポジションなどを無視して
自分勝手になってもらっても困ります。
会社の方針と従業員個人の目標を
程よく同じ方向に向けてすり合わせる必要があります。
何も考えずに言われたとおりにとにかくやれでは
最近の若者はついてこないのです。
昨今は選択肢も多いし、無責任な誘惑も多いですからね。
③ 自己実現因子にアプローチするための注意点
自己実現因子にアプローチするうえで、
当然、注意すべきことがあります。
いくら従業員個々人の性格分析を踏まえたうえで、
自己実現の中身を分析し、対策を打つといっても
あまりにも歩み寄りすぎてもイケないということです。
会社や仕事は従業員がやりたいことや、自己実現の道具ではないのです。
会社というのは理念を業務によって実現する場なのです。
それに参加することこそ従業員が働くということの本質的な意義です。
これを忘れて、人材育成、人材活用を進めようとシャカリキになって
ES研修に取り組んでしまうと
下手をすると権利意識だけ肥大してしまうということになりかねません。
若手というのは一人前になって、ある程度戦力になるまでは
なかなか仕事に対するやりがいや面白さを感じにくいです。
それゆえに中々、自己肯定感も上がってこないものです。
この時期というのは、
「やりたい業務につかせてもらえないから」
という不満の声が上がりやすいです。
一人前の戦力になっている人材が言っているのと
まだ、戦力になり切れていない段階で言うのとでは意味が全く違います。
人材育成、人材活用を進めることを念頭に
ES研修に取り組む際には
従業員に対して同時に会社とはどういう場であるかを
きちんと伝え、日々伝え続け。
そのうえで、自己の成長をそれと共存させていくかを認識させることが肝要です。
④ まとめ
人材育成、人材活用のための
ES研修における人間関係因子とは
従業員の内面にまで目を向けつつ
会社の業務と整合性を合わせながら
そこにいる理由と目標について認識し、腹おちさせる作業であります。
人間の内面にまで向き合う関係上、
他の人間関係因子、経済性因子へのアプローチと比べて
特異な難しさがあります。
しかし、忘れてはいけないのは
ES研修と言えども、
まずは人と向き合うこと。
そのうえでの、ES研修の手法なのです。
手法、テクニックにばかり目を囚われてしまっては
大切なことを身をとしてしまいかねません。
まずは、基本から。
会社の理念の実現に向けた業務の中で
雇用され力を尽くすことを求められる存在である。
という社会人としての基本的な認識を共有することを忘れないでください。
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