以前の投稿で
ES研修とは人材育成の前提となる環境を整備するもの。
いわば、人材育成のStep0であるというお話をしました。
そして、ES研修というのは
・人間関係因子
・自己実現因子
・経済性因子
の三要素から構成されているということを述べました。
今回はその構成要素の
・人間関係因子
について、詳しく説明していきます。
① ES研修における人間関係因子とは
② 人間関係因子にアプローチすることの深い意義
③ 人間関係因子にアプローチするための注意点
① ES研修における人間関係因子とは
ES研修における人間関係因子とはどういうものか詳しく説明していきますね。
人間関係因子という表現をすると、
非常にわかりにくいですがもう少し砕けた表現をすると
『職場における一体感や打ち解けた雰囲気、またチームワークや信頼関係を重要視する因子』です。
早い話が職場の人間関係をよくして、業務の生産効率を上げていこう
ということです。
そして、それらをさらに細かくしていくと、
以下の様なアプローチに細分化していくことができます。
(ⅰ)人となりを相互に知る
(ⅱ)仕事を公開して周囲の助言を仰ぐ
(ⅲ)協力の場を作る、自発的協力を評価する
どれも言ってみれば、当たり前のことばかりなのですが、
当たり前のことであるがゆえに
実践すること、実践できているかを正確に測定すること
などが難しいのです。
これらを具体的にどのように進めていけばよいかについては
改めて、別紙にて説明していきます。
② 人間関係因子にアプローチすることの深い意義
いくら人間関係因子に対してアプローチをしようとしても、
前提が整っていないと、全く意味を成しません。
先にも述べた通り、
この、人間関係因子というのは
文字通り、人間関係です。
それ故に、向き合い方が非常に難しいです。
これらを進めていくことの難しさを考えるうえでイメージしてみてください。
・お互いに人となりを知ろうとしていない、強い先入観を持っている
・周囲に助言を仰げない、聞きにいきづらい
・協力の場がない、自発的協力は評価されない
こういった職場環境に心当たりはないでしょうか?
全くないのでしたら、幸せですね。
その職場はES研修の必要性は低いかもしれませんね。
色々な職場を見てきた感覚値で言えば、
人間関係因子がうまくいっていない職場というのは
他の因子である
『自己実現因子』に関してもうまくいっていないことが多いように思えます。
「人間関係因子」というのは
マズローの「欲求5段階説」でいう、
第一段階でいうところの、再初期段階である
「生理的欲求」と「安全の欲求」
に近い概念なのです。
それゆえ、それがうまくいっていないとその次の段階というのは
当然、うまくいっていないことが多いのです。
それ故に、
人間関係因子へのアプローチというのは非常に重要なのです。
人材育成や人材活用云々言う前に整えなければいけない
会社にとっての根本的な問題なのです。
・お互いに人となりを知ろうとしていない、強い先入観を持っている
・周囲に助言を仰げない、聞きにいきづらい
・協力の場がない、自発的協力は評価されない
人間関係がこのような状況になっている職場というのは
はっきり言って、
社風と風通しが悪いのです。
そして、このような状況に陥っている職場というのは
「俺は悪くない」「アイツはさぼってる」
みたいな感じで相手を悪くとらえようという意思が
強くなっていることが多いです。
以前の記事でも述べましたが
ES研修というのは一定の型というものはありますが
会社ごとに細かいニュアンスが違います。
これは、上記の様な組織のうまくいっていない
健全でない部分をどれだけ感じ取れているか、
認識できているかの差とも言えます。
そういったことをどれだけ
型どおりのことだけでなく、
感性豊かに受け取って、
ES研修の内容に落とし込んでくれるかを
ES研修を実施する会社の選定基準にしてもよいでしょう。
・お互いに人となりを知ろうとしていない、強い先入観を持っている
・周囲に助言を仰げない、聞きにいきづらい
・協力の場がない、自発的協力は評価されない
というのは、お互いにそっぽを向いているのです。
ES研修を実施するにあたっては、
お互いの歩み寄りというものを重視したものになっていなければなりません。
そういった、ワークの進め方については
こちらの記事にその進め方の一端を書いています。
良かったら、参考にしてみてください。
③ 人間関係因子にアプローチするための注意点
ここまで述べた通り、
ES研修だ、人間関係因子だいっても
根本的な課題というのは
人間関係なのです。
もっというなれば
“社風”が根本的な課題として横たわっています。
中小企業にとっての人材育成の第0歩、
前提条件としてのES研修を行うということ。
そのための『人間関係因子』へアプローチするということは
すなわち、
会社の在り方、社風
の再構築という側面も持っているのです。
ES研修を実施する際は、
それを念頭に、
ある意味、覚悟をもって会社もES研修に臨む必要があります。
また、研修会社を選定する場合には
ただ、「ES研修をやります」という会社ではなく
会社の社風、あり方と向き合う
見識と覚悟を持った会社を選定して
二人三脚で臨むのがよいでしょう。
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