中小企業にとって人材の確保というのは
永遠の課題ですよね。
以前の記事でも述べた通り
人材を確保して人材不足を解消するためには
入ってくる人の数>出ていく数
としなくてはいけません。
出ていく数を減らすために
真っ先に思い浮かぶ(?)
“待遇”
限られたリソースですべてをまわさなければならない 中小企業にとって
待遇を改善するのも一苦労。
そんな“待遇”を改善することについてお話ししますね。
① 会社側が考える“待遇”
② 従業員が辞める理由の“待遇”
③ 現実的にできる“待遇”の改善
① 会社側が考える“待遇”
待遇といっても、
会社が考える従業員への待遇と
従業員が考える待遇。
この二つの“待遇”が一致していれば
待遇を理由にして、
従業員が退職してしまうことは少なくできるはずですよね。
しかし、実際には一部の従業員は “待遇”を理由に辞めて行ってしまいます。
それは、
会社側が考える“待遇”と
従業員側が考える“待遇”が異なるということですよね。
では、
会社側が考える“待遇”とは? 会社が考えるのは
・給料
・福利厚生
・ポジション
・労働時間
などなどの
働く環境や時間、条件
の様なハードウェアの部分ですね。
このようなハードの部分を改善しようとすると
人件費等の固定費が増えてしまうのが一般的ですね。
厳密には、固定費を増やさずに待遇をよくする方法もあります。
これらについては説明しだすと長くなるので
また別途紙面を割きますね。
ハードつまり仕組みや体制に関するところの改善に関しては
固定費を上げて財務を圧迫してしまうとおもうと
ついつい後回しになってしまいますよね。
実際、直接に給与を上げたり
福利厚生の項目を増やしたりすると費用はかさみます。
また、労働時間を減らすと時間外労働の費用は減るかもしれませんが、
その他の部分で歪が生じますね。
どれも頭が痛いところですね。
そして、何より
従業員が辞めて行く理由となる
“待遇”はそれらの仕組みの部分なのでしょうか?
まぁ、給与が上がったり、労働時間が減ることは
素直に喜ばれます。
ただ、それが、直接に辞めて行く原因かというと
これまた難しいところです。
次に、従業員が辞めて行く理由となる
“待遇”はどういうものなのかについて考えていきましょう。
② 従業員が辞める理由の“待遇”
従業員が辞めていく理由となる“待遇”とはどういうものか。
先にも述べた通り、給与であったり福利厚生だったりというのは
良ければよいだけ喜ばれますよね。
しかし、これらが会社を辞めて行く直接の理由になるかは疑問符が付きます。
給与や福利厚生は基本的に会社に入る前
もっと言うなら、応募の段階でわかっています。
仮に、これらを理由に辞めるのは
絶対値としての給与が低いというよりも
働く時間やキツさとの兼ね合いで
割に合わないという時。
つまり、働く時間や過酷さを表現する際に述べられることが大半です。
もっと厳密に言うと
“報われていない”と思ったときに
その手の不満というのは噴出してきます。
正直、
給与が低かろうが、働く時間が長かろうが
多少の文句は言いながらも働く奴は働くのです。
(ほかに行く当てのない人もいますが)
問題なのは、どのようにして
“報われている”と思えるようにするかですね。
③ 現実的にできる“待遇”改善
では、“待遇”改善とはどのように進めていけばよいのでしょうか?
ここでは、
会社の仕組み
ではなく
従業員側の感じ方について話をします。
正直、給与なんてそんな簡単に上げられませんし
労働時間も簡単には減らせませんからね。
できるものなら、とっくにやっていますよね。
ここでは従業員にどのようにして
“自分は報われている”と感じさせるかです。
正直なところ答えは簡単 “声をかける” これにつきます。
何をいまさらという声が聞こえてきそうですが。
まぁ聞いてください。
何をいまさらと言った経営者、マネージャーの皆さん。
実際どれだけ、従業員に声をかけていますか?
ここでいう“声”というのは
「頑張れ」
「調子どうだ」
「もっと数字上げろ」
「もっと効率上げろ」
とかの言葉ではありません。
従業員の側もこれらの言葉は耳に胼胝ができるほど聞いています。
正直、いまさら言われても何も心は動きませんね。
伝えるべきことはそっちのベクトルではありません。
伝えるべきことの本質はただ一つ
「お前が必要だ」
この一つだけです。
表現はいくらでも言い直してもイイです。
人は他人から必要とされていると思えば
どんなにしんどくても腹の底から力が湧いてきます。
経営者の方々は特に思い当たるところが多いのではないでしょうか?
自分が人生の時間、お金、情熱すべてを注いでいる仕事が
他人や社会の役に立っている。
必要とされていると思えばこそ、
厳しい状況の中でも踏ん張り
頑張ってこれたのではないでしょうか?
経営者の皆様が注いできたもの、犠牲にしてきたものから比べたら
会社にリスクを抱えてもらっている(ようにみえる)
従業員の方々の覚悟や本気度は小さく見えるかもしれません。
(実際その通りだと思います)
しかし、それは埋められない壁かもしれません。 (埋められないでしょう)
それでも、
やはり相手は一人の人であることに変わりはありません。
「お前が必要だ」
「お前はよくやってる」
「お前はほかの人が気が付かないところによく気が付く」
「お前は周りが嫌がることもきちんとやっている」
表現はなんでもいいでしょう。
それすらいえないような人材だった場合は
流石に、雇った側の責任なような気もします。
何より、これらの言葉を日常的にかけるのは
“タダ”です。
コストがかかりません。
こんなひとことを日常的にかけただけで
「俺は役に立ってる!!」
と勝手に思ってくれたら儲けものです。
せいぜい、必要なのは
それを言うためのプライドを少しだけわきに置くくらいでしょうか。
成果を上げていない相手を褒めるのはなかなか
心のハードルが高いですよね。
他の、成果を上げている従業員を差し置いて褒めるなんて考えてると
イライラもしてきますよね。
(成果を上げている従業員こそ、きちんと言葉にしなきゃいけませんよ)
先ほど述べたようなことは、
一見、他の人材と比較しているようで、
実は何も比較していません。
ジャンジャン言ってしまいましょう。
正直なところ、
気張って「人材育成しよう!!」
と考えても、
人材の側が腐ってしまっていると
会社がどんなに機会を設けても
人材は育ちませんね。
それよりも、
勝手にやる気を出している人材の方が
実務の中で吸収していきますからね。
そのほうが早いですし、効率がいいです。
仮に、その相手が
やる気出さなかったとしても
経営者自ら率先して笑顔で
「お前が必要だ」と言ったり、
そんな空気を醸し出していれば
そもそもの社内の空気もよくなりますからね。
タダでよい空気を買えるだけ
やっぱり得です!!
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