パワハラが会社にとって悪影響があるというのは、
改めて言うまでもなく周知のことですよね。
しかし、具体的にどういうことが悪影響なのか。
ここを明確にできていないと
それを予防していくための
根本的な対策ができず、
場当たり的なセミナーや勉強会に終始することになります。
根本的な解決策が講じられていないため
結局、場当たり的な対策を延々と繰り返すことになります。
そういうことにならないようにするために
今回はパワハラが与える悪影響について整理していきます。
① なぜ中小企業でのパワハラは深刻なのか
② 中小企業でのパワハラの根本的な問題
③ なぜ中小企業でのパワハラが人材育成を妨げることになるのか
④ まとめ
① なぜ中小企業でのパワハラは深刻なのか
パワハラが組織に深刻な影響を及ぼすのは、
なにも中小企業だけではなく、
大手企業にとっても深刻なことです。
しかし、中小企業と大手企業とでは
パワハラの及ぼす意味や深刻さの度合いが異なります。
その違いは何か?
それは組織の小ささからくる
“逃げ場のなさ”というものです。
中小企業は大手企業と違い、
部署の数も拠点の数も少ないですよね。
会社規模によっては拠点は本社のみということもあります。
むしろ、比率で言えば、
拠点は本社のみという会社の方が多いでしょう。
そうすると、
パワハラを受けた人間(もしくは加害者)をほかの拠点に異動させることが難しい。
また、ギリギリのリソースで運営されている場合は
そもそも、替えの人材がいないため移動させるわけにもいかない。
実は替えの人材が育たない、確保できないということも
パワハラが原因ということもあります。
このことに関しては改めて、紙面を割きますね。
② 中小企業でのパワハラの根本的な問題
中小企業でのパワハラはどのような要因によって発生するのでしょうか?
大きく分けて2つの要素が考えられます。
〇人が由来
〇会社の構造的な問題(ビジネスモデルや役割分担、業務効率化)
どちらも構造的な問題をはらんでいます。
その人の個人的な人間性や考え方によってパワハラが発生する場合。
先にも述べた通り、中小企業は部署や拠点を異動させることが難しい場合
どんなに、其の人材に問題があっても
そのポジションから外すことができないことが考えられます。
そのため、其の人材がその場、其のポジションにい続ける限りにおいて
パワハラの芽は残ったままになります。
ある種の構造になってしまうということです。
また、ビジネスモデルや組織構造などの業務効率が原因で
会社の人材が疲弊していくことで精神的な余裕のなさからくる
パワハラも言うまでもありませんね。
会社の構造問題が解決されていなければ、
人材が疲弊していくことも構造化していることになります。
③ なぜ、中小企業でのパワハラが人材育成を妨げることになるのか
中小企業というのは大手企業に比べて
業務効率の改善や人材育成に対する予算を
割きずらい側面があります。
言葉を変えると
“人材は生産設備である“
とも言えますね。
これは、後進の人材育成を進めるための設備でもあります。
そうなると、前述した通り
パワハラおこる仕組みが構造化されていると
後進の人材育成を進めるための教える側の人材が構造的に
育たないということにもなります。
④ まとめ
中小企業は大手企業に比べて
人材の流動性が低く、
逃げ場がないことからも
状況が固定化しやすいため
パワハラの悪影響も固定化しかねません。
パワハラが会社の仕組みとなってしまうと
一番の生産設備である人材の育成が進まなくなることが
会社の仕組みになってしまうと
今後の会社の発展が進まなくなってしまいます。
目先のパワハラ対策も大切ですが
人材育成が円滑に進むような会社にするためにも
目先のことだけでなく
会社の構造にも目を向けてはいかがでしょうか。
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