中小企業、大手企業ともに
人材育成は重要性なものであります。
その反面
どのように大切か、
どのように人材育成していくかは
全く同じというわけではありません。
今回は、中小企業にとっての
人材育成を進めるうえで
一番最初に考えるべきことについて説明します。
① 大手企業と中小企業の人材育成の違い
② 中小企業が人材育成をする上でまず考えるべきこと
③ 人材育成を妨げる人間を排除するための指標
① 大手企業と中小企業の人材育成の仕組みの違い
中小企業と大手企業とでは人材育成の仕組みが違います。
大手企業は会社の仕組みで組織と制度で人材育成をします。
一方で、中小企業は“人”で人材育成します。
大手企業は資金もリソースも割けます。
研修期間も多く割くことができます。
部署も職務も中小企業に比べて多いことから
ジョブローテーションを導入する余裕があるでしょう。
一方で、大手企業に比べてあらゆる点でリソースが限られる
中小企業は組織力で人材育成を進めるというよりも
そこにいる“人”と“仕事”で人を育てるという側面が強くなります。
言い換えれば、
現場で育てるOJTが大事といった感じになりますね。
現場で“人”と“仕事”で育てるので
現場の雰囲気や育てる人材それ自体が非常に重要になってきます。
② 中小企業が人材育成をする上でまず考えるべきこと
大手企業に比べて採用人数も少なければ、
育てるリソースも少ない中小企業にとって
せっかく採用した人材は貴重なものです。
大手企業のように大量採用しているわけではないので
辞められてしまっても替えが利かないことが多いです。
また、替えが利かないゆえに
育ってもらわないと困ります。
だからこそ、大切なことがあります。
それは
“どのように育てていくか”です。
別に中小企業に限った話ではないのですが。
人員の総数が少ないからこそ
其の人材の占める割合も大きくなります。
そして、社内の役割も大きくなります。
だからこそ、
「どのような人材に育成するか」
「どのようなプロセスをもって育成するか」
「どのようなペースで育成するか
「だれがどのような役割分担で育成するか」
などを決めておかねばなりません。
実は、これらを決めず、考えずに
人材育成を考えている企業は想像以上に多いです。
これらを考えずに人材育成を進めるというのは
人材育成の他の点からも問題があります。
会社の社内での役割
5年、10年先の会社の在り方、未来の姿を考えていないと
同義になります。
会社のどのポジションを担う人材に育成するかを考えていないということになります。
人材育成の手法について考えるよりも先に
5年後、10年後の会社のあるべき姿と
その際にどんな人材がどのポジションに必要かを考える必要があります。
これらについては大切なことなので
改めて別紙にて詳しく説明します。
③ 中小企業の人材育成を支える“人”
上記のことを考えていることを前提に話をすすめます。
上記のことが定まったうえで
今度は育成すべき人材をどのように育成していくかを考えなければいけません。
つまり、ロードマップです。
ここで大切になってくるのが
“ゴール”です。
これを決めずに進めることなどできません。
人材育成においてのゴールは2つあります。
ひとつが先ほど述べた、
「何年後に会社のどのポジションを担わせるか」ということ。
もうひとつが
「この人材が人材としてどうなっているか」ということです。
会社のパズルのピースとしてではなく、
1人の人としてどのようになっているかです。
この人材の“良いところ”や“強み”“可能性”を伸ばしていったら
それらの特性を伸ばして
将来どのような人材になっているかをイメージしましょう。
その姿から逆算して、
どのような経験や知識を身に着けさせていけばよいかを考えていきましょう。
大切なことは、
欠点をなくしていくという考え方をするのではなくて
長所を伸ばしていくという考え方をすることが大切ですね。
いきなり欠点をつぶしに行くと
同時に長所を消してしまったり、
委縮させてしまい、長所が伸びなくなってしまう可能性があります。
まずは、長所を伸ばし、
欠点は必要になった場合にの最低限手を付けるくらいがいいでしょう。
欠点も無条件に欠点となるものなのではありません。
業務を進めていく上で支障をきたすものが欠点なのです。
欠点を消すことを目的にしてしまうと
せっかくの長所を消してしまうことになります。
まずは、
其の人材の強みを伸ばした結果の未来をイメージして
それのために今すべきことをイメージしながら
人材育成のプランを構築してください。
そして、
このような考え方と人材育成の仕方は
いくら会社の仕組みを構築しても無理です。
人材育成を進めていく各組織の人材それぞれの考え方が基本になってきます。
④ まとめ
中小企業は会社の仕組みで人材育成を進めていくものではありません。
人材育成をする“人”が大切になります。
その人がどのように考えるかを大切にして、
人材育成に取り組んでいくことが
せっかくの人材をより有用に育成することに繋がっていくでしょう。
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