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執筆者の写真檜垣 祐一

マネージメントを担う人材を育成するためにすべきこと

大手企業、中小企業に関わりなく

組織をマネージメントする人材の育成というのは難しいものです。

候補者の数から、

組織の人材評価の仕組み、

適正人材の定義と見極め等々

課題が多いうえ、

基準が抽象的であったり

評価基準がそもそもマネージメントをする人材の見極めと合わないなどなど。

色々な面で難しさがあります。


今回は組織で評価される人材と

マネージメントに適性のある人材の間にあるギャップと

それを埋めるためにどうしていくかについて説明します。



① マネージャー人材に求められること

② マネージャー候補に不足している能力

③ マネージャー人材を育てるための仕事の振り方

④ まとめ



① マネージャー人材に求められること

そもそも、マネージャーに求められている事とはいったいどういうものでしょう?

(ⅰ)これまでに自らのチカラで成果や成績を上げてきた実績

(ⅱ)関係各所の調整能力

(ⅲ)人材教育

(ⅳ)組織に成果を出させる

(ⅴ)上層部の受けがよい


色々とあるでしょう。

少なくとも(ⅰ)これまでに自らのチカラで成果や成績を上げてきた実績

ではないです。

正直、それによる求心力はないよりはあった方がよいくらいのもので。

必ず必要な資質とは関係がありません。

もっと言うなら、

マネージャーに必要な資質の対極にある資質になります。


マネージャーに求められることというのは

一言で表すなら

『再現性』です。

統括する組織に成果を出させる。

言い換えれば、

自分ができることを組織に再現させる

ということが求められているのです。


そういう意味では、先述の

(ⅱ)~(ⅲ)というのがマネージャーに求められる資質と言えます。

そのためのノウハウや手法の一部として

(ⅰ)のノウハウが役立つ場面もある

くらいの価値しか(ⅰ)に価値はありません。


ただ、悲しいかな

日本の組織での人事評価(特に営業職)では

評価基準が

“営業成績”だけで序列をつけることが大半です。

そのため、それ以外の資質がどんなに優れていても

“数字を挙げたものが正義”

2番の人材はマネージャーには登用されないことが現実です。


しかし、

全員ではないまでも、

自らの力で成果を上げてきた人材というのは

能力が高い反面、

他人が自分と同じように仕事を進め、成果を上げることができないことに

苛立つことが多いのです。

なぜか、他人に再現させるための

“言葉”を持ち合わせていないことと “待つ”ことができないからです。


これらの

“言葉”と“待つ”ことをどのように身に着けていけばよいのでしょうか。




② マネージャー候補に不足している能力

先にも述べた通り、

マネージャー候補に上りやすい人材にかけている資質は

(ⅰ)言葉

(ⅱ)待つこと


この二つになります。

(ⅰ)言葉

については

という記事で詳しく説明しています。

こちらも参考にしてみてください。


(ⅱ)待つこと

について説明します。

“待つ”とはどういうことなのでしょうか。

組織の人員というのは、

マネージャーになるほどの人材に比べると

こと、

“成果を上げる” “仕事をこなす”

などの面では

劣ることが大半です。


できるようになるまで、

成果が上がるまで

苛立たずに“待つ”ことが必要なのです。


ただ、

“待つ”ことだけを求めてしまうと

禅問答のようになってしまいますし、

何よりつらいです。

そして、それでは、

組織全体として

マネージメント人材を見出し登用する

“再現性”が下がってしまいます。


勝負はマネージャーになる前から始まっています。

何をするべきか。

マネージャーに登用される前から

マネージャーとして仕事をする時を見据えた仕事の仕方をするべきです。




③ マネージャー人材を育てるための仕事の振り方

優秀な人材というのは、

とかく優秀ゆえに、

自分で何でもできてしまうのです。

全員とは言いませんが、

彼らは人に仕事を頼むのが下手なのです。

もう少し正確に言うなら、

部下や後輩に仕事を任せるのが下手なのです。


自分よりも出来ない、仕事が遅い人を

評価しないから、

「自分がやった方が早い」という風になりがちなのです。

そこをしんぼうして、

仕事を部下や後輩にゆだねることを覚えなければなりません。

裏を返せば、

これができないようなら

其の人材は

マネージャーとしての適性は低いです。

マネージャーになると、

その“任せる”ことが仕事のほとんどだからです。

1人で上げられるには到底及ばない数字や仕事量を担う

組織で成果を上げるには、

1人では土台無理なのです。


どのような順序を踏めば、

“任せる”ことを覚えていけるかについては

次回以降の記事で詳しく説明しますね。


ちなみに、

“任せる”というのは、

マネージャーとして登用を見据えた人材以外にも意識させ、実施させるべきです。

理由は二つ。

○組織全体の生産効率とリスクの回避につながる

○マネージャーの適任者の数を増やす


あらゆる意味で

組織の“再現性”と“レベル”をあげることに繋がります。




④ まとめ

マネージャーとなる人材というのは

自分ができたことを 組織に“再現”させることが求められます。

そのためには

部下や後輩が“できる”まで辛抱強く

“待つ”必要があります。


マネージャーとして登用する前から

“仕事を任せて、辛抱強く待つ” ことを実践させる必要があります。


それはマネージャー人材を育成することだけでなく

組織としての強度を上げることにもつながります。

是非、おためしあれ。

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